( ゚皿゚)

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かつての少年たちを突動かすものは

「約束」ではないのかも知れない。或いはそれは、大空への憧憬か───

いくら平日だからって、公開二日目で席が半分も埋まってないってのはどうなのかと。まあ観終わってみたらそれにも納得できてしまった訳なんですが...

[映画] 雲の向こう、約束の場所
まあ詳細は公式に行って見てもらうとして、新海誠監督(といっていいものか?)の新作が渋谷で先行公開ということで観に行って来ました。

「なんか難しかったー」「無駄に長ぇ」等々の台詞が劇場を出て行く観覧者から漏れ聞こえるとおり、ちょっと小難しくし過ぎたかな、と云うのがひとまずの印象。きっと大方の評価になるでしょう。───「平行世界」、「分岐宇宙」云々、「ナルコレプシー」かんぬん、はただの枕に過ぎず、最後に帰結するのはただ一つの「約束」というテーマだと云うことに気づける人が何人居るか。
個人的にオタっぽい感想を書かせてもらうと、まずヒロイン役の南里侑香の演技がまずかったこと。本職の声優を軽く越える演技を見せて(聞かせて?)くれた吉岡秀隆萩原聖人(吉岡はともかく正直萩原は侮っていました)に比較しても明らかに見劣りしてしまったのはもうどうしようもないですな。もちろん、男性二人の「役者」というアプローチからの声の演技に、アニメ的な声が浮いてしまった、というのもありますが、それを差っ引いてもどうしようもない部分があった。まあ有り体に云ってしまえば下手糞だったという一語につきます。せっかくなんだから若手の俳優でも起用しとけばよかったんですよ。
もう一つはどうしようもない部分なんですが、今回の先行は35mmのフィルム上映だったということで、一部テレシネ処理を失敗している部分があったこと。CGで描かれた動画部分が落とし込みに失敗して(或いは、割りが多すぎるためにどうしようもなく)酷い残像を伴ってプリントされちゃってます。おそらく入魂のアニメーションをさせているであろうシーンでガタガタになっちゃっていたので非常に残念でした。これは来月頭からのフルデジタル上映対応館での鑑賞では改善されると信じたいですが...まあちょっとこれをもう一度観に行く気にはならないのが残念なところですな。

まあ、話として感動を生むものには(かろうじて)なっていると思いますので、新海ファンの人はひとまず足を運んでおいたらいかがでしょうか。